過去ログ 2010年06月

2010年06月24日(木)

自転車用GPSの導入 その6:その他の感想

日本語化したDakota 20

1カ月ほど使用してみたが特に異常はない。日本語化のために差し替えた「006-D0952-05.bin」と「006-D0952-06.bin」は、ファイル自体を削除したとしてもGPSの動作に大きく影響することはないフォントデータなので(実際に一度削除してみたところ、文字が表示されなくなっただけ)、この差し替えで深刻な問題が生じるとも考えにくい。以前、Oregonが発売された頃には、ファームウェアを強制的に書き換えて日本語化するのがほとんどだったようで、その方法について解説しているブログのコメント欄を見ると、動きません何とかなりませんか的なコメントがあったりする。フォント差し替えはファームウェア書き換えに比べれそうした問題は起こりにくいと思うが、本体をアップデートしたり修理に出したりするときのため、バックアップから元の状態を復旧できるようにしておいた方がベターだろう。

いどんなっぷ製地図(日本語版)とUUD製地図(英語版)

どちらも1カ月ほど使用した上で比較してみると、日本語版地図の方が圧倒的に使いやすい。漢字で表示される地名は瞬間的な視認性に優れる上に、文字数が少ないこともあり、画面がゴチャゴチャしないのも良い。さらに、表示される地名はバランス良く配置されているというのもメリットのひとつだ。いどんなっぷ製の地形図は登山用地図としてもベストというレビューがあるが、その道路地図も非常に使いやすいというのが自分の感想だ。

というわけでUUD製地図はMapSource専用データに格下げ……と思っていたら、UUD製地図の2010年度版が発売されるとのこと。これはこれで待ち遠しい。いどんなっぷ製地図・UUD製地図に共通する欠点として、ベースとなった国土地理院のデータが古いために、ここ数年、場合によってはもっと前に建設された道路も、データ中に反映されていない場合がある。だがここにきて新しいデータがバージョンアップとして提供されるというのであれば非常にありがたい。

カスタムPOI

カスタムPOIの作成手順を参考にしながら、poi補完計画のデータをベースにしてカスタムPOIを作成した。最初はGoogleマップのスクリーンショットからアイコンを切り出して喜んだりしていたが、画面上の表示がウザくなってきたので、今はアイコンは表示せずに位置データだけを転送してある。

近接アラート

GarminのeTrexなどのモデルでは、設定した地点に近づいたらアラートを鳴らす近接ポイントという機能があり、POILoaderを使用することでDakotaでも設定可能らしいのだが、試してみた限りでは上手くいかなかった。この機能があれば、曲がるべき交差点に近づいた時点でアラートを鳴らせるので、ナビ機能のない地図でも擬似的なナビが可能になるはずなんだけど……

画面の見やすさ

バックライトをオンにしようがオフにしようが、直射日光の当たる角度によってはどうやっても見にくい場合がある。なので、ある程度の見づらさはあきらめて、電池を長持ちさせるために日中はバックライトレベルを0にしている。

電池の持ち

正確な時間は計っていないが、バックライト点灯15秒・省電力モードON・バックライトレベル0(夕方になってから5に変更)という設定で、日の出とともに出発して休憩を挟みながら日没まで走るというツーリングに使ったところ、最後になっても電池の目盛りは1目盛り残っていた。

ブラケットからの本体脱落

Dakota用のブラケットは、舗装のまともな道を走るだけであれば問題はないが、路面状況が悪いと外れてしまうというのは前にも書いたとおり。ただ、現時点では良い打開策が見つからない。ブラケットの下に挟むゴムの厚さや素材を変えてみたり、固定するための結束バンドの幅を変えてみたりしたが、外れるときはどうやっても外れてしまう。やっぱり落下防止のストラップ(伸縮タイプ以外で長過ぎないもの)は必須だ。

アップデート

ファームウェアのアップデート中やアップデート後にフリーズが発生するのは珍しいことではない(GARMIN GPSの使い方 Wiki - Dakota 20に関するコメント欄)ようなので、重要な更新があるか、安定したバージョンであると確認されるまでは、自分はアップデートをしない方針だ。あとアップデートの際には、万が一に備えて、復旧可地図データなどをバックアップした上で、日本語化で差し替えたファイルを元に戻しておいた方が安全だろう。

2010年06月11日(金)

自転車用GPSの導入 その5:Dakota 20の日本語化と日本語版地図の購入

Dakota 20を購入して2カ月ほどはローマ字表記の地図で満足していたが、2chのGPS関連スレッドによると、OregonやDakotaはどうやら日本語化できるらしいというので早速試してみた。

日本語化の手順

簡単に言ってしまうと、台湾語版GPSの更新ファイルに含まれる日本語フォントのファイルをDakotaに放り込むだけで、日本語を表示できるようになる。

  1. バックアップとして、Dakota本体とmicroSDHCのデータをすべてハードディスクにコピーしておく。
  2. nuvi200_TWN_450.exe」をダウンロードして、解凍ツールで解凍する。
  3. 「nuvi200_TWN_450.exe」を解凍してできたフォルダの中にある「ExtData」フォルダから、日本語フォントのデータファイルである「006-D1053-64.bin」(サイズが1,938 KBのファイル)をDakota本体の「ExtData」フォルダにコピーする。
  4. Dakota本体の「ExtData」には、「006-D0952-05.bin」と「006-D0952-06.bin」(いずれもアラビア語フォント)が入っているはずなので、それぞれ「006-D0952-05.bin_」、「006-D0952-06.bin_」とリネームしてひとまず残しておき、コピーした「006-D1053-64.bin」を「006-D0952-05.bin」にリネームする(「006-D0952-06.bin」でも可)。

これで日本語化が完了。といっても、地図やウェイポイント、POIのデータに含まれる日本語の「表示」が可能になっただけで、日本語の入力や編集はできない。加えて、このままの状態だとメニューは英語で表示される。メニューも日本語化するには、「Japan.gtt」か「Japanese.gtt」を別機種の更新ファイルから入手して編集する必要があるとのことだが、「nuvi200_TWN_450.exe」の「Text」フォルダに入っていた「Japan.gtt」を見た限り、各項目をDakotaに合わせて編集していくのは非常に面倒臭そうだった。元々メニューに使われている英単語は簡単なものばかりだし、測量関係などの分かりにくい用語があっても必要なときに調べれば済む話なので、メニューは英語表記のままで使っている。

日本語版地図(いどんなっぷ製)の購入

ここまでの手順で日本語の表示が可能になったので、次に日本語の地図を買おうと思ったのだが、「その3:Dakota 20+UUD製地図の使用感と対応策」で書いたようにナビ機能は別になくてもよかったので、ナビ機能がない代わりに値段が安め(5,000円)のいどんなっぷ製地図を購入した。ちなみに、いどんなっぷ製地図はサンプルが提供されているので、日本語化したGPSで正しく表示できるかどうかを確認しておいた方が良い。

UUD製地図といどんなっぷ製地図の並存・切り替え

GarminのGPSの地図データは「gmapsupp.img」という名前で保存されているが、それを「gmapsupp_XX.img」のような名前にリネームすることで、複数の地図を並存させて切り替えられるという方法が2chで紹介されていた(登山で使うGPS、レス番410)。例えば、UUD製地図を「gmapsupp_UD.img」、いどんなっぷ製地図を「gmapsupp_ID.img」と変更すれば、両方の地図をmicroSDHCに保存してGPS上で切り替えることが可能になる(「Setup」→「Map」→「Map Information/Select Map」と選択し、地図の「Enable」「Disable」を設定する)。自分の持っている地図について言えば、UUD製地図は容量が大きいのでmicroSDHCに転送しているが、いどんなっぷ製地図は標準で本体に転送されるため、ファイル名が同じであっても問題はなかった。とはいえ、誤操作でどちらかを上書きしてしまうのを防ぐため、また今後別の地図を買ったときも対応できるように、それぞれの地図は名前を変更してある。

2010年06月10日(木)

自転車用GPSの導入 その4:落下防止について

GPSに限らず、自転車のハンドル周りに電子機器を取り付けるのであれば、本体にはストラップを付けて、ハンドルやステムに括り付けておいた方が良い。本体をきちんとブラケットに取り付けていたとしても、強い振動が加われば外れる場合もあるからだ。このときに外れた機器が地面に落ちて壊れる程度ならまだマシで、万一ホイールに引っ掛かったりしたら確実に事故るだろう。自分の経験では、減速帯のある下り坂や舗装の悪い道でDakota本体がブラケットから外れたことが何度かあるが、ストラップをステムに括り付けていたおかげで、ステムから垂れ下がった本体がフロントフォークの付け根に軽くぶつかる程度で済んだ。またDakotaはシリコンケースに入れた上で液晶保護フィルムを貼っていたこともあり、本体にも自転車にも目立った傷は付かなかった。

電子機器が落ちるかもしれないとビクビクしながら自転車で走るのはアホらしいし、たった数百円の携帯ストラップでその不安を解消できるのだから、ストラップをハンドル周りに括り付けておくのは是非お勧めしたい。

2010年06月09日(水)

自転車用GPSの導入 その3:Dakota 20+UUD製地図の使用感と対応策

英語版のDakota 20でUUD製の道路地図を使用した感想と、不便と感じた点に対処するための方法をまとめてみる。

気になった点

道路の情報が古い
どの地域を表示するかにもよると思うが、地図の情報が古いため、最近開通した道路などはまず載っていない。
ナビ機能の使い勝手が悪い
カーナビのようなルート検索機能やオートルート機能があるものの、検索に時間がかかる上に、GPSやMapSourceでルートを編集するのもかなり面倒。
ローマ字表記の地図はとっさに読めない
日本語の地名をローマ字表記にすると、知っている地名でもとっさに読めないし、文字数が多くなって画面が見にくくなる。
地図上に表示されるが少ない上に検索しにくい
UUD製のデータには、駅や病院、学校などの施設のデータは登録されているが、コンビニやスーパー、宿泊施設などの情報はほとんどない。さらに、データの量自体も少ないために目印として使いづらく、ローマ字で登録されていることから検索も不便だ。

このように欠点はいくつかあるがそれは承知の上で購入した。というのも、こうした欠点はパソコンとの連携である程度対応できることが分かっていたからだ。

対応策1:オンライン地図によるトラックの作成・転送

目的とする道順に沿って進みたい場合、GPSのナビ機能を使うのではなく、ルートラボGoogleマップのルート・乗換案内など、オンライン地図であらかじめトラック(走行軌跡)を作成し、そのデータを本体に転送して表示させる。この方法なら常に最新のデータを基に、自分の思い通りの道順を作成できる。作業にかかる時間もGPS本体やMapSourceでルートを編集するよりもはるかに短くて済む。トラックデータを利用する際の欠点としては、交差点でどちらに曲がるのかなどの指示を表示することができない点がある。とはいえ、自転車に取り付けたGPSをずっと見ながら走るはずもなく(そんなツーリングは嫌だ)、曲がるべき交差点の近くかなと思ったら、その都度GPSに表示されるトラックを確認すればいいだけの話だ。多少行き過ぎたり道を外れたりしても、正しい道を簡単に確認できるので、まず迷うことはない。

対応策2:Garmin Custom Mapsの使用

最近のGarminのGPSには、JPEGデータを地図に重ねて表示する「Custom Maps」という機能がある。この機能を利用することで、制約はあるもののGoogleマップから切り出した詳細な地図を表示させることができる。データはただの画像なので、文字が日本語表示されるというメリットもある。細かいことは英語版 Garmin GPSでiPhoneと同じく日本語Google マップが表示可能に その1とかCreating Garmin Custom Maps in Five Easy Steps(英語)とかを参照。大体の細かいところはググれば出てくる。

対応策3:カスタムPOIの作成

これも最近の機種に限られるが、POI(Point Of Interest)という目印を自分で独自に作成し、カスタムPOIとして登録することができる。この機能では、全国のコンビニの位置を登録して地図上にそのアイコンを表示したり、現在地点から最寄りの駅を検索しやすくするといったことが可能になる。作成方法などはGARMIN GPSの使い方 Wiki - custom poi / カスタムPOIを参考にしながら、POIデータとアイコンはpoi補完計画Garmin gps POIs Japanのものを利用した。このカスタムPOIに加えてMapSourceで通常のウェイポイントを作成しておけば、休憩地点や地図上の目印などは大体事足りる。

こうした手順は、あれこれ触りたくないという人には面倒で煩雑なだけかもしれないが、必要なデータをパソコン+インターネットとGPSとでやり取りすることで、目的とする機能を柔軟に取り入れられるという点は、Garmin製のアウトドア用GPSの強みだと思う。

2010年06月01日(火)

自転車用GPSの導入 その2:各種の付属品について

購入したDakota 20は英語版しか販売されておらず、しかも自転車専用用の製品というわけではないため、日本国内の地図と自転車に取り付けるためのパーツを別途買う必要があった。これは、「本体の付属品を減らして値段を抑えるから、必要なものは各自購入してくれ。何が必要かは人によって違うだろ?」という発想なのだろう。自分がDakota 20用に購入したアクセサリは次のとおり。

GARMIN GPS用 日本詳細1:25000 v2.0 [ダウンロード版]:9,450円
地名をローマ字で表記することで、英語版GPSに対応した日本国内の道路地図。等高線のデータも付いてくる。あらかじめmicroSDに転送したものも売られているが、万一破損した場合に復旧できないという不安があったことと、ダウンロード版の方が安かったことから、こっちを選択した。
Garmin MapSource Trip and Waypoint Manager:3,780円
購入した地図をGPS本体やmicroSDカードに転送するために必要なソフト。ウェイポイント(地図上の目印)などのGPS関連データの編集にも使用する。説明には英語版と書いてあるが、アップデートすると勝手に日本語用のDLLファイルがインストールされる。一部のモデルには標準で添付されているが、Dakotaなどの新しいモデルには添付されていない。
自転車・バイク ブラケット【Colorado/Oregon/Dakota用】:1,890円
自転車のハンドルやステムにGPS本体を取り付けるためのブラケット。妙に高いけど必要なので買わざるを得なかった。
シリコンケース【Dakota対応】:1,680円
iPodやiPhoneの傷防止に使われているシリコンジャケットと同様のもの。落としたりして本体に傷が付くのが嫌だったので買った。
InvisibleSHIELD:2,490円
タッチパネルの液晶部分の保護フィルム。携帯電話やデジカメの液晶用と同じものだが、一般的な製品よりもはるかに頑丈らしい。Dakotaは操作のためにタッチパッドを触りまくることになるので、液晶部分の保護は必須と考えて購入した。ちなみに、1枚貼り損ねたために追加でもう1枚購入したため、合計で2枚購入(=約5,000円)している。我ながらアホ過ぎる……。
TNI/カーボンメーターステー:1,600円
スピードメーターやライトをハンドルよりも前方に取り付けるためのパーツ。前を向いている状態からGPSを見ようとするときに、少しでも視点の移動距離を少なくするために購入。

これ以外に買ったものとしては、地図を保存するmicroSDHCカード、振動軽減用のゴム板などがある。電池はエネループを既に大量に持っていたので、改めて買う必要はなかった。結局、本体とアクセサリ類を合計すると全部で約5,5000円と結構な金額になってしまった。その点でみると、自転車専用のEdge 705やATLAS ASG-CM11では、必要な付属品があらかじめ同梱されており、余計な出費がないというのはメリットのひとつだろう。